maystorm.net - 銅を鎚つ ─ Maystorm 寺山光廣

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季節の変わり目は劇的にやってくることもあれば、少しずつ気がついたら変わっているということもある。植物の季節的変化は、あるとき花が咲いて気づくことが多いが、植物にとってはそれ以前から芽吹き、成長し、蕾をつけてその後やっと開花。最終ゴールがタネを実らせて次世代につなぐことであるなら、開花は一つの過程でしかない。花開くことを目指して頑張るというのは人間の話。

至る所で勝手に咲いていたフランスギクの花がほとんど終わり、変わってこれから我がもの顔でキクイモモドキが咲く。大本命のヒマワリまで、これから黄色い花が多い季節。この花の開花とミスジチョウの到来が重なるように感じる。大型のアゲハ蝶もいずれやってくるが、アゲハはヤマユリやオニユリに似合う。

長かったフランスギクの季節も終わる。たくさんの昆虫に食事を提供してきた。長年の競合に間に棲み分けや開花順序などが整理されて、それぞれが持分に従っているように他の動植物とよろしくやっているように見える在来の植物と比べて、外来種は傍若無人なところがある。それでも昆虫は植物の変化に対応して餌を求め生き残りを図ってきた。 ミツバチは減っているけれど、ハナアブの中には遠目でミツバチと見紛うものも多い。同じ環境で同じものを食べているから似てくるのか、刺すことで防衛力のある蜂の仲間に似ることで鳥に襲われにくいのか。こちらはたぶんナミハナアブ。人間が勝手につけた「並」って、「上」とか「特上」があるわけではないのだが。