shonowaki.com - 諸野脇 正の闘う哲学

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 教師がいくら言っても、女子校生はミニスカートを着るのをやめない。  教師に従うことより、仲間集団に従うことの方が重要なのである。一人だけミニスカートを着るのをやめては「浮」いてしまう。集団内での位置を失ってしまう。  いじめも同様である。子供は教師ではなく子供集団に従う。  いじめは社会的ジレンマなのである。社会的ジレンマであるいじめ状況を発生させないためには、次の二点が重要である。既に詳しく説明した通りである。

 1 いじめ行動を発生させない。  2 反いじめ行動を発生させる。

 いじめ行動を発生させないことが重要である。発生したいじめ行動は適切に抑制することが重要である。しかし、いじめ行動を抑制できていない例が多い。  なぜ、抑制できないのか。  それは「教師が抑制しようとしている」からである。より正確に言えば、「教師が一人で抑制しようとしている」と子供が「解釈」しているからである。子供にとって、教師は「意味のある他者」ではない。  子供は教師ではなく子供集団に従う。教師に従うことより、子供集団に従うことの方が重要なのである。だから、教師に従って、一人だけでいじめ行動をやめる訳にはいかない。それでは、一人だけ「浮」いてしまう。集団内での位置を失ってしまう。  だから、いじめの抑制のためには、「子供集団がいじめに反対している」と子供が「思う」ことが重要である。そう「思う」から子供はいじめ行動をやめるのである。  つまり、2によって1が容易になる。「反いじめ行動が発生」していると「いじめ行動の抑制」が容易になる。子供が反いじめ行動を起こしている事実が、教師の指導の「解釈」を変えるのである。  例えば、先に示した「いじめ・暴力徹底追放宣言」の採択である。(注1)

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